夜ティーはじめは沼の気配とともに

 「理想の一日」を考えた時、帰宅後に家でぼんやり書き物をしながらお茶を飲む時間があるといいな、と思った。そういえば一目惚れしたアンティーカップを買ったものの、割るのが怖くてしまい込んでいる。あれを使うのは今ではないか? 思い立ったが吉日、早速ヌン茶ならぬ夜ティーをしてみることに。

 もう寝るのでカフェインレス、少しこじゃれてルイボスティー。眩しすぎない白地にグレーの蔓とピンクの小花、差し色のゴールドが素敵なカップ&ソーサー、書き物用のMDノートとPARKER。香りよし! ビジュアルよし! 心は躍り、気分も上がった。

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なくしもの、さがしもの

 なくしものを時々する。例えばメンターの上司をまねたCROSSのボールペン、旅のお供だったマレーグマのぬいぐるみなど。しばらく悲しい気持ちで過ごした後に心の中でお礼とお別れを告げた。

 ここしばらくはそういうこともなかったのだが、久々にやらかした。転職を心に決めた時に購入した、PARKERのボールペン。インクが尽きたことを思い出し、慌ててリュックのポケットに入れようとしたのが最後だった。そのポケットは財布の出し入れもあり、気がついたら、ない。リュックの中も、立ち寄った店舗にもなかった。

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引っ越しと家具

 引っ越しを目論んでいる。今の住まいには転職前から住んでいて、立地や設備に不満は全くないがもう少し可処分所得を増やしたくなった。少しずつ物も整理している。

 上京してから過去2回の引っ越しはろくに整理せずにとりあえず全てパッキングして引っ越していた。しかし四萬氏の部屋が適材・適所・適量の三拍子揃った居心地のよさでいたく反省したのである。机やラックなども割と勢いで揃えて使いづらさを感じているから、引っ越しを機に吟味するつもりだ。

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おおらかにほかの人が残してくれたヒントを捏ねる

 数年ぶりに「やりたいこと100リスト」を作ることにした。昨年転職してからは初めてだ。願いごとが案外パッと出てこないのはいつものことで、それでも今回は尋常でなく書けない。「やりたいこと」より「自分の直したいところ」が多く出てきてしまい全然ワクワクしないのだ。夢がない!

 ネットの叡智に頼ったところ、10のカテゴリに分けてブレストする手法が出てきた。しかしそのカテゴリもピンとこず、これはもう一捻り必要だぞ、としばし眺め、ようやく2段階で出力すればなんとかなる気がした。

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当たり前ではない「今」、当たり前のことをやる

 日本シリーズの観戦にあたって阪神の今季についての解説をいくつか読んだ。ベースとしてミスのない守り、攻撃のつなぎといった大前提を丁寧にこなしてきたようだった。

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さまざまな「良さ」を探して触りにいく

 「良さの手ざわり」という言葉をたびたび思い出す。たしか『フェルマーの最終定理』(サイモン・シン著、青木薫訳/新潮文庫)に出てきたもので、まだ確証はないが今の方向でうまくいく、という予感を指した言葉だ。そういう感覚は誰しも持ったことがあるだろう。それを触り心地に喩えられたことで、より身体的に感じられるものとして迫るものがあった。

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